検査。
強気なこと言っても君が落ち込んでいる
のは、目に見えてわかったよ。
けど…。
どんな慰めの言葉も君には届かなかったね。
ある時、市民病院の耳鼻科にかかり、
またもや聴力検査するよう
言われた
君はなんとも大胆なことをしでかした。
正直、笑ってしまうほどびっくりしたけどな。
医療相談センター。
そういった場が病院の併設であるみたいだ。
何度も聴力検査ばかりしたって、
聞こえないのくらい自分で分かってるんです。
先生代えてください。
普通、言えないよなあ…。
けど、君が納得するならそれもありなのか。
なにが正しいなんて、わからないまま僕は
自分を納得させた。
そう…。
君に、何か伝えるとき耳元で話てたもんなあ。
ほんとは。
僕だって、それが苦痛に感じる時もあったさ
。
苛立ちが募り、君に当たり散らしたり。
なあ…。
僕は、酷いのか?
答えてくれよ。
わかろうとしたんだ。
けど、感情が先立つこともあるんだよ。
マジで。
けど、辛いのは僕じゃない‼
天井をぼんやり眺めながら、
僕は、自分の無力感が堪らなく嫌だった。
君は、たまに声を殺して泣いたね。
知らないと思ってた?
泣くだけ泣いたら。
目から、鼻水が…
なんてとぼけてた。