kurutakunの日記

ミトコンドリア病闘病中と小さな山

神経内科。

内科なら、掛かったことはあるけど
神経内科は初めてでなんかドキドキした。

春も、落ち着かないようだ。

待ち時間の間、

またか?ってくらいトイレいく。
と繰り返した。

落ち着かないと、やたらトイレにいくのは
春の癖だった。


【こんにちは。神経内科医の藤本です。】

声をかけてくれたのは、初老の先生だった。

まず…。

耳鼻科からの依頼ですが、おそらくは
間違いないでしょう。

最初に、治癒の見込みはない。

と告げられ春は

またか…。


そう、小さく呟いていた。

泣いては居なかった。

けど。

これから、ミトコンドリア脳の春がどの型に
当てはまるのか、調べるらしい。

問診検査。

まず、先生が示したのはこんな質問だった。

最も、僕は横で聴いてただけなんだけど
初めて知ることもあったなあ。

*走ることが速い?

*数学や成績は?


走ることは、遅かったです。


成績は、ふつうくらい。


僕は、ポカンと眺めていた。


これから…。


検査入院して、ミトコンドリア脳の確定検査を
行うらしい。

と伝えられた。

少し切るからね…。


その言葉に春は、びびり捲ってた。

僕は、ちょっとだけ安心してた。

いい先生らしい。

本当はミトコンドリアの疑いは、そう簡単に見つからないらしい。

たまたま、この病院に藤本先生がいたから
すんなりわかったんだって。


走ることがやたら遅かったのは、
筋肉の再生が遅いからなんだとか。


未知の世界に放り込まれた気分だった。


大方の症状は、ネットにもあるけど
全分野がそこを辿るわけじゃない。


人により進行や症状も違うんだけどな。

だから、僕は此所でこういう症状があるとも
言わない。

もちろん、春のことも…。


さらけ出すことが大事じゃないんだ。

僕が

わからなかった春の心を少し教えて欲しいんだよね。

なあ。


頼むよ…。

僕に力をわけて欲しい。



指視点、記憶検査。


あ、そうそう。

こんな検査もしていた。


人差し指を離れた位置から鼻先に触れる。

微妙にずれてたなあ…。

記憶検査。はこんな感じ

さくら

ねこ

電車


これを復唱するんだって。

あと、反対からはなんだった?

こんな質問。


もう1つは、これはいろんな所で使われるんだそうだ。

100-7=
93-7=

これも大事らしい。

僕が不覚にも笑ってしまったのは
春の握力だ。

右が10

左   6

…。


おいおい。

診察が終わると春はながいため息をついた。

疲れたあ…。

面接にでも行ったみたい。

そう、呟いていたな。