kurutakunの日記

ミトコンドリア病闘病中と小さな山

2014-12-30から1日間の記事一覧

冬の散歩道

3歩進んで、2歩下がる。まさに、僕たちはその言葉通りだった。検査は、問題はなかった。胸のつっかえがおりたのは、まんざらでもない。ただ。ただ…。彼女は、返事をしなくなった。その頃から、僕たちの喧嘩が絶え間なく起こるようになったね。だってさ。だっ…

金木犀の季節

狭心症の疑いがあるかも。そう言われも、彼女は検査を嫌がった。内心、どう思っていたかはその頃の僕には全くわからなかった。念のため。何度、そう説得したかな。そのうちに、僕は途方に暮れることもしばしばあった。季節はもう、金木犀でいっぱいだったね。

伝わりますか。

小春です。ホントは心春っていうのが、好きなんだけどな。さておいて、海外の病院に入院になったけど全く言いたいことも言葉がわからなく伝えられない。看護師さんは、濃いめの顔の男の人で。身長低い私には、明らかに恐いわ。むちゃぶりで、トイレに行った…

不意打ち。

頭を、ドンとやられたように僕は、頭が働かなかった。結局、海外での旅行で意識を朦朧として 君は入院になった。初めて乗った海外での救急車に、内心わくわくしたのは 君には内緒だけど。普段強気な君は今度ばかりは不安を隠せないでいた。

未来へ。

新婚旅行へ向かう飛行機で君は熱を出した。その頃の僕は、疲れだと思っていた。そりゃ、誰もがそう思うだろう。…でも、君は僕を気になるのか笑ってたね。なぜか、熱が40℃近くなった。バタバタ乗務員が動いている。僕は、ただただ呆然としてた。

涙ながらに。

街並みが遠ざかるにつれて、君は声にもならないくらいに 泣いていたね。ずっと、手を振って見送ってくれたお母さんを思い出したの かなぁ。 泣いてる君に、僕は声をかけることが出来なかった。 そういう時、ぎゅっと抱き締めてやればよかったか?

若葉のころ。

風が暖かい7月の七夕婚だった。彼女の名は【小春】こはる、そう呼ばれていた育った街並みを離れ遥か遠い土地での 新しく始まる生活に、 彼女は心弾んでいたのを覚えている。君と笑い。君と泣いて。…君と大人になってゆく。当たり前のことだと僕は思っていた。