kurutakunの日記

ミトコンドリア病闘病中と小さな山

遠く近い気持ち。

私も、裕ちゃんもいつもいつも仲がいいわけでもなかった。そりゃ、そうだよね。些細なことから喧嘩して、お互い意地になってたり。そういう時。相手の悪いとこしか見えなかった。入院して離れて、ふと思うこともあったりさ。家族ってなんだろう…。当たり前す…

秋鮭だよ。

季節はほんのり紅葉をみせながら枝だけに変わった。この季節は、いつも寂し気持ちになるんだよね。ならない?あれから、よく聞かれたこと。お母さんのこと、恨んだ?確かに、遺伝性の母系遺伝とは聞かされた。けど。恨む?なんか違うんだなあ…。そりゃ、憎し…

真夏の空。

私の声が、貴方に届きますか?それは、何色でしょうか。束の間の外泊を楽しんで、私は病院に戻った。障害手帳。を申請するように言われてそんなに悪かったのか?と思うと同時に、もう…戻れないんだ‼って感じた。もう、涙は出なかった。空を見上げてた。ゆっ…

外泊許可。

まだ、脚の痛みが微かに残るなか外泊許可がおりた。傷口が開くといけないからと、御風呂は禁じられたよ。まあ、外の空気吸えるだけ嬉しかったけどね。と言いながら気持ちは弾んでいたんだよよ。車のシートにも、上手く座れなかったけどね。久し振りに家の畳…

それから。

ここからは、私…小春がお話させて頂きます。そして、家族歴を調べる為に、筋生検と呼ばれる組織検査が始まった。処置室とは、名ばかりの簡易手術みたいだった。メスをみたとき、ぐっと何かが流れるように感じた。怖いよ…。裕ちゃん。なんで、こんなときに仕…

第2章

また、検査検査だった。随液検査。って聴いたことあるだろうか。相当な痛みがあるらしい。骨髄の中にある液。とでもいうのだろうか?蛯反みたいな態勢で、痛みが半端なくもがいてたたら春は、看護師さんたちに抑えつけられたね。涙がぽろぽろと、露のように…

第1部。

ここで、第1部終了致します。寒い日々が続き、神経に響いたりリアルのaccidentに心が右往左往してまする。スマホに替えてようやく一年経とうとしてます。液晶に傷が( ̄▽ ̄;)💧使いすぎかな?💦暫し、更新はゆっくりになります。

併発。

その日は、朝から雨が降っていた。春は、覚えているよな?あの雨は。君の涙だったのだろうか。珍しく、朝から藤本先生が病室を訪れた。血液検査、そのほかの検査により90%以上の確率で、糖尿病が併発しました。明日から治療食に替えるね。春の涙は、温かかっ…

検査の日々。

翌朝から、検査が始まったね。春は、ずっと強かったんだよね。知らなかったよ…。採血の血液がどす黒い…。って笑ってた。よく、わからないけど採血も看護師さんにより下手な人だと痣になるとか。そして、点滴もされた。成分ってなんだろうね?点滴してても、…

入院1W。

入院は、はじめてじゃないって言ってたものの、手続きや部屋に着くまで春は僕の後ろに身を隠した。いろいろ不安感が募ってたのか?僕は僕は、これから待ち受ける得体の知れないものが怖く感じる。春が、一人になると同じ病室の人が配膳やトイレの場所など教…

小春の思い。

ある晩のことだったかな。夕飯過ぎた頃、僕は春にふと呼び止められた。あのね、裕ちゃん…。私、正直自分の病気受け入れるのは怖いよ。ちょこんと座った春は、ずっとずっと小さく見えた。時間の流れに任せたらいいさ。なんて、格好いいことしか僕には言えなか…

神経内科。

内科なら、掛かったことはあるけど神経内科は初めてでなんかドキドキした。春も、落ち着かないようだ。待ち時間の間、またか?ってくらいトイレいく。と繰り返した。落ち着かないと、やたらトイレにいくのは春の癖だった。【こんにちは。神経内科医の藤本で…

僕の思い。

それから、春はあまり笑わなくなった。砂時計が、流れる時間を刻むような。そんな空気に包まれていた。ミトコンドリア脳筋症。初めて聞いた病名だった。難病…。テレビとかで取り上げられる病気なら少しは聞いたことあった。なんでも、大方3種に分類されているらし…

そして、告知。

ここからは、彼女…小春にとってかなりきつい話になると思う。あ、そうそう。僕は、普段彼女のことを【春】って呼んでたんだ。君は、僕のこと、【裕】とか【裕ちゃん】って呼んでたね。これから話すことに、少し僕からお願いがあるんだ。もし、このことに目を…

脳波検査。

君は、脳波からの聞こえの検査をすることになった。頭に電磁波を所々につけ、耳への伝達を調べるらしかった。これがまた、①時間近くかかり君からのメールには、へとへとだよ…。とあっあたなあ。仕事から帰り、君と顔を合わせたときにはげっそりしてた。脳の…

再検査。

これがよかった。とも言わないけど今度の耳鼻科の先生はいろいろ話は聞いてくれた。難聴には違いないけど、原因は不明らしかった。とまあ、ここまでは今までと同じ…。脳波からMRIから精密検査になったね。君は、うん。とも言わずただ頷いていた。 先生の声が…

検査。

強気なこと言っても君が落ち込んでいるのは、目に見えてわかったよ。けど…。どんな慰めの言葉も君には届かなかったね。ある時、市民病院の耳鼻科にかかり、またもや聴力検査するよう言われた君はなんとも大胆なことをしでかした。正直、笑ってしまうほどびっ…

そして、再び。

君は、少しほんの少し ずつ落ち着くように笑うことも増えたね。僕は、安心したようにほっとしてたなぁ。口に出して言わないけどさ。僕たちは、いろんなとこへ旅行にいったね。伊豆。はじめて見た金目鯛のじゃぶじゃぶに 二人して興奮してた。 富士急ハイラン…

珍道中記。

嫌なことばかりじゃなかった。ひとりぼっちで、アメリカへ向かった君が心配だった。まるで、はじめてのお使い。みたいにさ。お花に水やりお願いね。そう、ありったけの笑顔でさ。飛行機は長時間だし、座席は狭いんだよねぇ。 手荷物検査はそのまま通してくれ…

アメリカの家

1度、僕は君とアメリカの家に遊びに行ったことがあるんだ。飛行機に12時間乗りっぱなしだから君は、暇だ。暇だ。って、まるで駄々っ子みたいに言ってた。その姿がさ、かわいいやら可笑しいやらでじゃれていたね。うん。この頃、君は小さな音さえ感じなかっ…

桜の咲く頃に。

空を見上げ、ふと目を閉じると桜の花びらが舞い降りて来そうだ。まるで、昨日のことみたいに覚えている。君と手を繋いで、公園を散歩したね。温かい…そう言って、君は僕の手を握り返してた。幾つもの季節を重ねて、僕たちは夫婦になった。けどさ。こんな日々…

冬の散歩道

3歩進んで、2歩下がる。まさに、僕たちはその言葉通りだった。検査は、問題はなかった。胸のつっかえがおりたのは、まんざらでもない。ただ。ただ…。彼女は、返事をしなくなった。その頃から、僕たちの喧嘩が絶え間なく起こるようになったね。だってさ。だっ…

金木犀の季節

狭心症の疑いがあるかも。そう言われも、彼女は検査を嫌がった。内心、どう思っていたかはその頃の僕には全くわからなかった。念のため。何度、そう説得したかな。そのうちに、僕は途方に暮れることもしばしばあった。季節はもう、金木犀でいっぱいだったね。

伝わりますか。

小春です。ホントは心春っていうのが、好きなんだけどな。さておいて、海外の病院に入院になったけど全く言いたいことも言葉がわからなく伝えられない。看護師さんは、濃いめの顔の男の人で。身長低い私には、明らかに恐いわ。むちゃぶりで、トイレに行った…

不意打ち。

頭を、ドンとやられたように僕は、頭が働かなかった。結局、海外での旅行で意識を朦朧として 君は入院になった。初めて乗った海外での救急車に、内心わくわくしたのは 君には内緒だけど。普段強気な君は今度ばかりは不安を隠せないでいた。

未来へ。

新婚旅行へ向かう飛行機で君は熱を出した。その頃の僕は、疲れだと思っていた。そりゃ、誰もがそう思うだろう。…でも、君は僕を気になるのか笑ってたね。なぜか、熱が40℃近くなった。バタバタ乗務員が動いている。僕は、ただただ呆然としてた。

涙ながらに。

街並みが遠ざかるにつれて、君は声にもならないくらいに 泣いていたね。ずっと、手を振って見送ってくれたお母さんを思い出したの かなぁ。 泣いてる君に、僕は声をかけることが出来なかった。 そういう時、ぎゅっと抱き締めてやればよかったか?

若葉のころ。

風が暖かい7月の七夕婚だった。彼女の名は【小春】こはる、そう呼ばれていた育った街並みを離れ遥か遠い土地での 新しく始まる生活に、 彼女は心弾んでいたのを覚えている。君と笑い。君と泣いて。…君と大人になってゆく。当たり前のことだと僕は思っていた。

納豆恋しい

ワーファリン…抗凝固剤。飲み始めてもうすぐ2年になる。食事制限で、薬の効果弱まるって納豆は禁止されたけど。納豆は嫌いじゃない。(T-T)なんとなく無性に納豆が食べたかった󾌱